推しの押しゲー:黒いモンスターはなんの夢を見る?

ゲーム

お勧めのパズルゲームを紹介します。

押しゲーって?

元祖押しゲーといえば「倉庫番」です。1982年に発売された古典的なパズルゲームです。

倉庫番(ウィキペディア画像)

ルールは最小限、プレイヤーは倉庫にある全ての箱を所定の場所に移動させるだけです。しかし、箱を押すことはできますが、引くことはできません。一手間違った場所に箱を押してしまうと、もうにっちもさっちもいかなくなります。

押すことはできるけど、引くことはできない。というルールが存在する世界。
単純だけど奥が深いです。手順を考えて移動する必要があり、詰将棋のような論理的な思考を要求します。

このゲームのルールを思いついたのは天才的ですが、ゲームを面白くするのはステージの出来ですね。面白いステージを作る方が才能が必要だと思います。

実は、本家本元は遊んだことはありません。ネットで転がっている画像を元に自分で作って遊びました。シンプルなゲームなので、プログラミングの心得がある人はだれでも作れると思います。

自作の倉庫番。キャラがアレですが。 クリアしたらドアが開くオリジナル設定(笑)。


A Monster’s Expendition

動作プラットホーム: Windows (Steam), iOS, Nintendo Switch, PS4&PS5, Mac & Linux
ホームページ:https://www.monsterexpedition.com

百聞は一見にしかず。ここに貼り付けた動画を見た方が早いでしょう。

押すことはできるけど、引くことはできない。という基本ルールをベースに、倉庫番から発想を自由に広げた、素晴らしいゲームです。

主人公はちょっとゴリラにも似た黒いモンスターです。船で謎の遺跡っぽい群島地帯に辿り着いて、これから探険するぞみたいな感じで始まります。でも、小島と小島の間には橋がなくて渡れません。そこで、目の前にある木を倒して橋を作って渡ります。

なんかリュック背負ってるモンスター。 橋をつくって島を渡る。

倉庫番では、押すのは箱で、押したらひとマスだけ動くというシンプルなものでした。

このゲームでは木を押し倒します。押し倒された木は丸太に変わります。


そして、丸太も押すことができて、この丸太の動きがゲーム性により深みを与えています。

丸太は横から押せば、コロコロと転がって、障害物にぶつかると止まります。障害物がないとどこまでも転がっていき、島の端っこの海岸に落ちてます。

一方で、丸太を縦方向に押すと直立して、もう一回押すと奥に倒されます。丸太が直立しているときに、別の方向から押し倒すと、丸太の転がる方向を変えられます。

縦方向から押すと
丸太を立てられる

丸太をうまく移動させて海岸に落とすことで橋を作って、先の島に渡っていくというわけです。

一個一個の小さなパズルを解いていくのが楽しいです。パズルを解くことが、次のステージに進めることにそのまま繋がっています。

プレイヤーは小気味良くどんどん先に先に進みます。先に進めば進むほど、この丸太押しパズルは少しずつ難しくなっていきます。

でも、単調な一本道ではありません。マップは広大で、複数のルートを自分の好きなように進めることができます。パズルを解くとともに、未知の世界を切り開いていく面白さがあります。

どんどんと未知の世界を切り開いていく

さらに先には、ひとつの小島に閉じない驚きのギミックが待っています。丸太をくっつけて筏を作り、海を渡るなんてこともやります。一体どうやってらクリアできるんだろ?と思うようなステージも登場します。

しかし、主人公のモンスターくんにできることは変わりません。木を倒して丸太を押すだけです。全体を通して、「押すことはできるが、引くことはできない。」という、シンプルなルールが世界を支配しています。

作った人、つながり

このゲームは、インディーズ・ゲーム会社のDraknek & Friendsによって作られました。会社のホームページに行くと、SOKOBONDなんていう名前のゲームもあります。明らかに、倉庫番にインスパイヤされているのが分かります。

この会社を立ち上げたAlan Hazelden氏は、会社を立ち上げる前から、プロトタイプと言ってよい小さなパズルゲームを作っていたようです。

Games by Alan Hazelden
Alan Hazelden, also known as Draknek, is an independent videogame designer making thinky puzzle games.

この中に、いろんなタイプの押しゲーもあって、ゲームの面白さの本質的な部分を味わえます。興味がある方は遊んでみてはいかがでしょうか。

Alan Hazelden氏が倉庫番に魅せられていたのは、彼の過去の作品をみて推測できます。実際にそうなのかどうか?どういう経緯でゲームを作るようになったのか?を直接聞いてみたいものです。


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